病棟で働く看護師の勤務時間は、一般的に日勤・準夜勤・深夜勤の3交代制勤務が採用されていました。しかし近年、2交代制勤務を導入する病院が全体の半数に達する勢いで増えてきています。2交代制勤務とは、日勤と夜勤の2つの勤務時間帯を、交代で勤務する体制のことです。2交代制のメリットは、勤務時間帯が日勤と夜勤の2つしかなく、生活リズムを整えやすいという点にあります。3交代制勤務の場合、日勤・準夜勤・深夜勤と勤務時間が不規則に変化するため、生活リズムが乱れやすく、身体への負担も大きくなる側面があるのです。
また、2交代制の導入が増えている背景に、看護師の人手不足もあります。3交代制勤務の場合、日勤・準夜勤・深夜勤の3つの時間帯をカバーするために、より多くの看護師の人員が必要となります。慢性的な人手不足に悩まされている病院では、2交代制を導入することで、必要な看護師の数を減らし、人員不足問題を解消しようとしているのです。
上記では、2交代制勤務のメリットに触れていますが、プラスな部分ばかりではありません。2交代制になると、当然ながら夜勤の勤務時間が長くなります。3交代制の場合、夜勤の時間は8時間程度ですが、2交代制の場合、夜勤の時間は16時間程度と長時間労働になる傾向があります。そのため、心身ともに疲弊しやすい傾向にあるといえます。そんな状況が続くとなれば、夜勤明けはより一層十分な休息を取る必要があります。